薩摩なた豆発祥の地
薩摩なた豆発祥の地
なた豆の産地として有名なのは、鹿児島市吉田地区から姶良市蒲生町にかけての一帯。近年では薩摩半島北西の出水市、薩摩半島南西部の南さつま市にまで栽培が広がっています。特になた豆栽培の中心地、吉田地区は良質ななた豆が育つことで有名です。
実は、この地域は大昔海であったことがわかっています。吉田地区も鹿児島の他地区と同様シラス台地に覆われた土地ですが、そのシラスの下に20万年前の魚介類がそのままの形で閉じ込められ、貝殻や骨に含まれたミネラル成分をたっぷり含んだ化石層「吉田貝層」があることで知られています。吉田貝層に含まれる、カルシウム・マグネシウム・鉄や亜鉛などのミネラルが、農作物によい影響をもたらします。
天然の浄水器が育てる最高のなた豆
天然の浄水器が育てる最高のなた豆
また、吉田地区は昔から雨の多い地域として知られています。さすがに世界遺産で有名な屋久島ほどは降りませんが、錦江湾の水蒸気が雲となり、吉田地区を見下ろすようにそびえる諸連峰に当たり、大量の雨となります。雨水はシラス台地にしみこみ、吉田貝層で天然のミネラルをたっぷり吸収して、やわらかなおいしい水となり湧き出します。この水はpH7.8 の弱アルカリ性。口に含めばほんのりと甘く、酒造りにも最適です。おいしいお酒になる水が、作物に悪いわけはありません。肥沃な土地とよい水に恵まれた吉田地区で育った野菜や米には、食べる人を元気にする自然の栄養がたっぷり含まれているのです。
もちろんなた豆もそう。この地で育ったなた豆のさやが全長40cm以上にもなるほど巨大に育ち、栄養分をたっぷり含むのは、この土地、そして良質な水のおかげなのです。
高品質な薩摩なた豆
高品質な薩摩なた豆
なた豆ブームにのって、数多くのなた豆製品が売り出され、市場になた豆製品が溢れるようになってきました。ところが、それらの中には、安全性に疑問があったり、産地が不明確であるようなものを散見されるようです。そこで刀豆ナタマメ協会では、鹿児島のなた豆生産者農家の方々と協力して、安全性に配慮し、鹿児島の大地で育てられたなた豆をきちんと消費者の皆様にお届けすべく、「薩摩なた豆」の認定マークを作ることにしました。「薩摩なた豆」マークは、鹿児島県内の畑で、厳しい基準にあった農法で栽培されたなた豆のみで製造された製品であることを証明するマークです。